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クラウドERP(NetSuite)と従来の国産ERPパッケージとの違い

企業の基幹システムとして、クラウドERPという選択肢も一般的になってきました。
一方で、「これまでのERPパッケージ(主に国産ERPパッケージ)とどのような違いがあるのか」と疑問に思われている方も多いかと思います。本記事では、クラウドERPとその代表的製品「NetSuite(ネットスイート)」について触れ、その上で従来の国産ERPパッケージとの違いについて比較・説明します。
(便宜上、国産ERPパッケージという表現を用いて記載しています。国内全てのERP製品においてその表現が当てはまるわけではありません)

Oracle NetSuiteの特徴や詳細については、こちらも参照ください。

目次

クラウドERPと従来の国産ERPパッケージとは

クラウドERPとは、その名の通り「インターネット上のサーバー(クラウド)によるサービスを利用するERPシステム」であり、システムとしては後発のものになります。
一方で、従来の国産ERPパッケージは、クラウド化も進むものの「サーバーをオンプレミス(自社設置)で運用するERPシステム」であったことが多いのも特徴です。それらの成り立ち・インフラ的な観点から、内容を補足説明します。

SaaSとIaaS/PaaS

クラウドと似たような位置づけでSaaS(Software as a Service)という用語があります。システムをWebサービスとして利用(Webブラウザさえあればいつでもどこからでも利用可能)する形態です。つまりクラウドERPはSaaSであるということもできます。
一方で、IaaSはネットワーク、サーバー、OS(サービスによる)といった低レイヤーのサービスを提供します。またPaaSは、それらに加えて、開発環境やミドルウェアも提供する形態になります。

NetSuiteの成り立ち

代表的なSaaS製品(クラウドERP)として、Oracle社が提供する「NetSuite(ネットスイート)」という製品があります。NetSuiteは、世界初のクラウドERPとして「クラウド専用に設計・開発」されていることが特徴となります。
一方で、従来の国産ERPパッケージは、過去のオンプレミス時代に設計・開発された仕組みをベースにしていることが特徴となります。

真のクラウドERP

前述のシステム的な成り立ちがあることで、NetSuiteといったクラウドERPと従来の国産ERPパッケージでは差異が生じます。昨今では国産ERPパッケージもクラウド化が進んだことから、利用ユーザー側からすると大きく変わらないようにも見えますが、システム内部や運用においては違いが出てくることになります。国産ERPパッケージにおいては「クラウドERP」と謳いながら、実際はIaaS/PaaSということもあるため、注意が必要です。
そういった違いを表現するため、クラウド専用に設計・開発されている製品・サービスを「真のクラウドERP」として、クラウド化された従来のERPパッケージと差別化するケースも見られます。

NetSuiteと従来の国産ERPパッケージとの違い

それでは、クラウドERPとしての代表的な製品であるNetSuiteを例にして、従来の国産ERPパッケージとの主要な違いを比較・説明していきます。

データ一元化と連携

製品にもよりますが、従来の国産ERPでは業務領域(CRM、販売管理、会計など)毎に開発してきたモジュールをシステム連携する形で順次開発・統合してきたケースが比較的多くあります。
一方でNetSuiteは全てのモジュールをまとめ、アプリケーションおよびデータを一元管理しているため、データ分析や検索、レポートといった機能がシンプルに開発・利用可能となります。

多言語・他通貨

従来の国産ERPパッケージは、多言語・他通貨への対応ができていないことも比較的多くあります。対応可能と謳っていても、画面表示言語だけの変更対応や少数言語・通貨のみの対応、または国内利用が前提となっている製品もあります。
NetSuiteではグローバルで利用する前提のクラウドERPであるため、そういった制約がありません。

バージョンアップ

NetSuiteは、クラウド専用に設計・開発された比較的新しい製品であり、アプリケーション領域とカスタマイズ領域を分離し構築・運用しています。従来の国産ERPはアプリケーション領域に直接変更を加えることが比較的多く、バージョンアップ時に都度多くの検証、またシステムによっては大きなダウンタイムが必要となります。

総コスト

NetSuiteは、あくまでWebサービスを利用するSaaS製品であり「サブスクリプションコストのみが発生する」という形態です。そのため、従来の国産ERPによくある「インフラ環境変更に伴う追加利用コスト」「バージョンアップ検証コスト」「サーバー運用保守コスト」といった追加コストが発生しません。
結果、ERPを開発・運用するという総コストにおいて、違いが出てくることになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
真のクラウドERP(NetSuite)と、従来の国産ERPパッケージでは、その成り立ちを主要因として差が生じてくることになります。特にユーザー視点ではあまり見えてこない、運用面やコスト面が大きな違いです。製品選定においては、そういった違いを念頭に入れた上で比較することが肝要となります。

Oracle NetSuiteの特徴や詳細については、こちらも参照ください。

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