NeSuiteがなぜ選ばれるのか。5つの選定理由・評価とは
昨今、NetSuiteの国内導入実績が増えてきています。
多数の海外ERP製品、国内ERP製品が多数ある中で、なぜNeSuiteは選ばれているのでしょうか。
これまでのNetSuiteへの評価、実際コンペティションで選定頂いた理由などを基に、導入ベンダーとしての視点から、5つに内容をまとめてみたいと思います。
Oracle NetSuiteの特徴や詳細については、こちらも参照ください。
1.導入実績・製品成り立ちに基づく「安心感」
ユーザにとって、一番分かりやすい安心感の材料は製品導入実績です。NetSuiteは成熟したクラウドERPソリューションで、グローバル37,000社以上、製品として20年以上の実績があり、ノウハウや技術情報が蓄積されています。
ERP製品の中には、これまでのオンプレミス製品を基にクラウド対応させることで、クラウドERPとして銘打っているものもありますが、NetSuiteは当初の製品開発より完全クラウドERP(SaaS ERP)として設計されています。同じ「クラウドERP」であっても、製品の成り立ちや実際の技術基盤などは異なるケースもあり、選定の際には詳細を確認する必要があるでしょう。
2.スタートアップからグローバル企業までの「対応幅の広さ」
次に考えるべきは「その製品が自社に適合するのか」という点になります。
ここで重要な点は、「現在」の適合だけではなく「将来」の適合も含めて検討することが重要です。多くのスタートアップ企業、事業成長を志向する企業においては、事業変化にどこまでERP製品が追従できるか、という点に留意する必要があります。
「海外展開」「新規事業参入」「組織拡大」「子会社追加・変更」。こういったケースにおいて、都度ERP製品を乗り換えるわけにはいきません。製品によっては、企業・事業規模拡大において、別製品(製品名上は同系統だが、実際には別製品)への乗り換えや、大幅なインフラ拡張・追加コストを余儀なくされるケースもあります。
NetSuiteは、10億程度のスタートアップ企業から、500億以上のグローバル企業まで、幅広い実績があり、日本市場の大半である中堅・中小企業において最適な製品となっています。
3.カスタマイズの容易さによる「ベンダー依存脱却」
製品対応幅の広さを実現するもう1つの要素として、カスタマイズ柔軟性というものがあります。
例えば、画面表示項目を変えたい場合、ダッシュボードに別の情報を表示したい場合、都度検索レポートを出力したい場合など、見せ方や見たい情報は事業変化に応じて変化していくものです。
もちろん、大きい機能追加の場合は導入・運用ベンダーへ依頼し開発する必要がありますが、前述のようなユーザ要望の都度ベンダーへ依頼するのでは、どうしてもリアルタイムに対応することは難しく、どうしても追加コストが発生します。結果、特定のベンダーにカスタマイズ作業を依存することとなり、事業変化時のボトルネックになりかねません。
NetSuiteは、画面表示のカスタマイズに留まらず、SuiteScript(スイートスクリプト)というJavaScriptベースの言語やSuiteFlow(スイートフロー)といったツールにより、アプリケーションレベルの追加開発、フロー修正を実施することが可能です。何らかの開発言語を利用したことのある情報システム部門であれば、トレーニングにより習得・利用が可能です。
あるべき運用例としては、「情報表示修正レベルの対応はユーザ側で実施」「管理データ追加削除・ロジック変更などの対応はベンダー側で実施」、など技術レベルに応じて対応を分担するという方式があります。これにより、スピード・コスト・技術リスクのバランスの取れた運用が可能となります。
4.真のクラウドERPでの「運用コスト(TCO)・運用負担軽減」
ベンダー依存を脱却することと同等な課題として、運用コスト(TCO:トータルコスト)とユーザ運用負担の軽減も重要な観点です。
よくある事例として「クラウドERPへ移行したが、結局運用コスト(TCO:トータルコスト)も負担も軽減しなかった」というものがあります。これらの事象はなぜ発生してしまうのでしょうか。
原因を端的に言えば「製品・サービスが真のクラウドERPではなかったため」ということになります。
前述の「1.製品実績」でも述べましたが、同じクラウドERPといっても、サービス提供範囲は様々です。例えば、「OSバージョンアップ時の対応は?」「インフラ増強や保守対応は?」「セキュリティ対応は?」「機能アップデート時の対応は?」「製品サポートは?」など、どこまでがサービス内なのか、どこがサービス外コスト・運用負担となるのか、を見極める必要があります。
NetSuiteでは、月額のサブスクリプション費用に上記全ての内容が含まれています。製品選定・コスト比較をする際には、上記のコスト及び運用負担(内部人件費)を考慮した上で比較することが求められます。
5.製品発展性と「日本市場注力・サポート」
最後に、日本市場への注力とサポート、という点を挙げたいと思います。
ERP製品は中長期に渡って利用し続ける基幹システムになります。製品が日本市場をどのように捉えているか、という点は「中長期に渡り安定利用でき、そして将来の機能拡張や利便性向上に期待できるか」という点と同義です。
「今後も日本要件への対応が継続的に見込まれるか」「日本にDCがあり安心して運用できるか」「導入ベンダー(パートナー)との協業へ製品ベンダーが注力しているか」といった観点で製品を判断することも、見逃しがちではありますが重要なポイントです。
国産のERP製品であれば、もちろん日本におけるサポートは申し分ないでしょう。しかしながら、その場合は逆にグローバルでの対応能力(複数言語・通貨対応や現地対応、サポート体制など)をしっかりと確認する必要があります。
NetSuiteは、日本市場に参入して18年の実績があり、今後も日本市場に注力しシェア拡大を目指していくことを明言しています。2023年11月に行われた「Oracle NetSuite事業戦略説明会」では、以下のような機能追加が発表されています。
「適格請求書等保存方式対応の請求書」「クレジットメモ、現金売上帳簿テンプレート」「締め請求書の帳票テンプレート」「電子帳簿保存法対応」「消費税申告準備機能」「日本向け財務諸表フォーマット」「締め請求書」等。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
NetSuiteも全ての企業やユーザへ適合するわけではないものの、スタートアップやこれから事業成長を目指している企業、そしてこれまで既存ERPで抱えていた課題を解決したい企業にとって、評価できるポイント、選定理由などが明確になったのではないでしょうか。
全ての評価ポイントが100点となる様なERP製品はありません。適切な評価・選定のためには、単純なコスト比較だけではなく、適切な評価軸を設定し、自社にとっての重みづけを定めて判断することが重要となります。
製品選定に迷われた場合、是非こちらまでお気軽にお問い合わせください。